最近ではよく見かけるようになった「CICA配合」と書かれた化粧水や美容液。
CICAは、肌荒れを防ぐスキンケア成分として注目されています。一方で、「ニキビに効く」「赤みが改善する」といった情報も多く、実際にどこまで効果が科学的に証明されているのか、気になる人もいるでしょう。
この記事では、CICAの正体や代表的な成分、肌への作用について、研究論文をもとに解説します。基礎研究とヒトを対象とした臨床研究を区別し、現時点でわかっていることと、まだ明らかになっていないことを整理していきます。
1. CICA(シカ)とは?
CICAとは、一般にセリ科の植物である「ツボクサ(Centella asiatica)」に由来する成分やエキスを指す、化粧品分野で広く使われている呼び名です。
ツボクサは、アジアをはじめとする地域で伝統的に利用されてきた植物です。近年は、皮膚の炎症や傷の修復などに関連する作用が研究されています[1]。
ただし、CICAは単一の化学物質の名前ではありません。 化粧品によってツボクサエキスを配合しているものもあれば、ツボクサ由来の特定成分を配合しているものもあります。
そのため、同じ「CICA配合」という表示でも、成分の種類や配合量、処方は製品ごとに異なります。CICAという表示だけで、すべての製品に同じ効果があると考えることはできません。
2. CICAに含まれる代表的な成分
ツボクサには、さまざまな化学成分が含まれています。皮膚への作用を研究するうえで、特に注目されているのがトリテルペノイドと呼ばれる成分群です[1]。
代表的なものには、次の4つがあります。
- アシアチコシド(Asiaticoside):糖が結合したトリテルペノイド配糖体の一種。
- マデカッソシド(Madecassoside):炎症反応などとの関連が研究されている成分。
- アシアチン酸(Asiatic acid):アシアチコシドから糖が外れた構造を持つ成分。
- マデカッシン酸(Madecassic acid):マデカッソシドに対応する構造を持つ成分。
これらの成分については、炎症に関わるシグナル伝達や、細胞の増殖・移動、コラーゲンに関連する反応などが研究されています[1]。
ツボクサには、さまざまな化学成分が含まれています。皮膚への作用を研究するうえで、特に注目されているのがトリテルペノイドと呼ばれる成分群です[1]。
代表的なものには、次の4つがあります。
- アシアチコシド(Asiaticoside):糖が結合したトリテルペノイド配糖体の一種。
- マデカッソシド(Madecassoside):炎症反応などとの関連が研究されている成分。
- アシアチン酸(Asiatic acid):アシアチコシドから糖が外れた構造を持つ成分。
- マデカッシン酸(Madecassic acid):マデカッソシドに対応する構造を持つ成分。
これらの成分については、炎症に関わるシグナル伝達や、細胞の増殖・移動、コラーゲンに関連する反応などが研究されています[1]。
ただし、植物エキスに含まれる成分の割合は、原料や抽出方法などによって変わります。特定の成分について得られた研究結果を、そのままツボクサエキス全体や市販のCICA化粧品に当てはめることはできません。
ツボクサには、さまざまな化学成分が含まれています。皮膚への作用を研究するうえで、特に注目されているのがトリテルペノイドと呼ばれる成分群です[1]。
代表的なものには、次の4つがあります。
- アシアチコシド(Asiaticoside):糖が結合したトリテルペノイド配糖体の一種。
- マデカッソシド(Madecassoside):炎症反応などとの関連が研究されている成分。
- アシアチン酸(Asiatic acid):アシアチコシドから糖が外れた構造を持つ成分。
- マデカッシン酸(Madecassic acid):マデカッソシドに対応する構造を持つ成分。
これらの成分については、炎症に関わるシグナル伝達や、細胞の増殖・移動、コラーゲンに関連する反応などが研究されています[1]。
ただし、植物エキスに含まれる成分の割合は、原料や抽出方法などによって変わります。特定の成分について得られた研究結果を、そのままツボクサエキス全体や市販のCICA化粧品に当てはめることはできません。
3. CICAに期待される3つの作用
3-1. 炎症反応を調節する作用
皮膚に炎症が起こると、免疫細胞や皮膚細胞から炎症に関係する物質が放出されます。炎症は体を守るために必要な反応ですが、過剰な炎症は皮膚の不調につながることがあります。
ツボクサ由来成分については、NF-κBやMAPKなど、炎症反応に関わる細胞内のシグナル伝達経路への影響が研究されています[1]。
細胞実験や動物実験では、炎症に関係する物質の産生が抑えられるなどの結果が報告されています。
3-2. 皮膚のバリア機能を支える作用
皮膚の最も外側にある角層は、水分の蒸発を防ぎ、外部からの刺激を受けにくくする役割を担っています。このバリア機能が低下すると、乾燥や刺激を感じやすくなることがあります。
ツボクサエキスを含む化粧品の保湿作用については、ヒトを対象とした小規模研究も報告されています。
先行研究では、ツボクサエキスを含むクリームやハイドロゲルを25人の前腕に4週間使用し、皮膚の水分量やバリア機能に関係する指標などを評価しました。その結果、特に5%のエキスを含む処方で、皮膚の水分状態の改善などが報告されています[2]。
3-3. 傷の修復を助ける可能性
皮膚の傷が治る過程では、炎症反応、細胞の移動や増殖、新しい組織の形成など、複数の仕組みが働きます。
ツボクサ由来成分については、コラーゲンの産生や血管形成など、傷の修復に関係する反応への影響が研究されています[1,3]。
2022年に発表された研究では、ツボクサと創傷治癒に関する4件の臨床試験が検討されました。対象となった研究では、傷の収縮、上皮の再形成、赤み、傷の外観などが評価されています[3]。
4. CICAはニキビや肌荒れに効果がある?
ここまでの研究から、ツボクサ由来成分には、炎症反応や皮膚の修復に関わる作用がある可能性が示されています。
では、ニキビや肌荒れに対しても効果が期待できるのでしょうか。
ニキビについては、ツボクサ由来成分が炎症に関係する細胞内経路に影響することや、ニキビに関連する細菌への作用などが、細胞実験を中心に研究されています[1]。
しかし、細胞実験で作用が認められたことと、実際のニキビが改善することは別です。ニキビは皮脂の分泌、毛穴の詰まり、微生物、炎症など複数の要因が関わる皮膚疾患であり、単一の成分だけで改善できるとは限りません。
現時点では、CICAに関連する有望な研究はあるものの、市販のCICA化粧品がニキビや赤みを確実に改善するとまではいえません。
5. CICA化粧品を使うときの注意点
CICAは植物由来の成分ですが、「植物由来だから刺激がない」「誰にでも安全」というわけではありません。
化粧品には、ツボクサ由来成分のほかにも、香料、防腐剤、界面活性剤など、さまざまな成分が含まれています。肌に合うかどうかは、製品全体の処方や個人の肌質によって異なります。
初めて使う製品は、まず少量から試し、赤み、かゆみ、ヒリヒリ感などが出ないか確認しましょう。異常が生じた場合は使用を中止してください。
また、CICA化粧品を選ぶ際は、次の点を確認するとよいでしょう。
- 目的に合っているか:乾燥が気になるなら、保湿成分も確認する。
- 成分表示を確認する:ツボクサエキスだけでなく、製品全体の配合成分を見る。
- 肌に合うかを優先する:話題性や成分名だけで選ばない。
- 必要な治療を置き換えない:皮膚疾患が疑われる場合は、適切な診断や治療を優先する。
CICAはスキンケアの選択肢のひとつですが、特別な成分を使うことだけが肌の健康につながるわけではありません。適切な保湿や紫外線対策など、基本的なスキンケアも大切です。
6. まとめ:CICAの効果はどこまで科学的にわかっている?
CICAは、ツボクサに由来する成分やエキスを指す呼び名です。ツボクサ由来成分には、炎症反応や創傷治癒に関わる作用が研究されており、保湿などに関するヒトでの研究も報告されています。
一方で、研究の多くは細胞実験や動物実験であり、ヒトを対象とした臨床研究も規模や条件に限界があります。特に、市販のCICA化粧品全般について、ニキビや赤みへの効果が確立しているとはいえません。
大切なのは、「CICAだから効く」と考えるのではなく、どの成分が、どのような製品に配合され、どのような研究で効果が評価されたのかを区別することです。

[1]Park KS. Pharmacological Effects of Centella asiatica on Skin Diseases: Evidence and Possible Mechanisms. Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine. 2021;2021:5462633. doi:10.1155/2021/5462633.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34845411/[2]Ratz-Łyko A, Arct J, Pytkowska K. Moisturizing and Antiinflammatory Properties of Cosmetic Formulations Containing Centella asiatica Extract. Indian Journal of Pharmaceutical Sciences. 2016;78(1):27–33. doi:10.4103/0250-474X.180247.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27168678/[3]Arribas-López E, Zand N, Ojo O, Snowden MJ, Kochhar T. A Systematic Review of the Effect of Centella asiaticaon Wound Healing. International Journal of Environmental Research and Public Health. 2022;19(6):3266. doi:10.3390/ijerph19063266.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35328954/※本記事は研究論文に基づく一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療を目的とするものではありません。
免責事項
本記事は、CICA(ツボクサ由来成分)に関する研究論文や公開情報をもとに、医療・美容に関する情報を一般の方向けに解説することを目的としています。特定の化粧品の効果や安全性を保証するものではありません。
記事内で紹介する研究結果は、研究対象、試験方法、使用された成分や製剤などの条件によって異なります。細胞実験や動物実験で確認された作用が、そのまま人への効果を示すとは限りません。また、研究論文の知見が、すべてのCICA配合化粧品に当てはまるわけではありません。
本記事は、個別の診断、治療、化粧品の使用に関する医学的助言を提供するものではありません。肌の症状が続く場合や悪化した場合は、自己判断で対処せず、医療機関や皮膚科専門医にご相談ください。
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